臨床研究と倫理的課題について
臨床研究と倫理的課題について
患者さんの個人情報の利用について
当法人は社会医療法人であり、社会に望まれる医療の提供、地域医療への貢献と共に各種医療従事者の育成、臨床研究を行う機関として患者さまの個人情報をこれらの目的に活用させて頂くこともあります。
臨床研究を行う際、患者さまの個人情報は各種法令に遵守したうえで、個人が特定できないよう匿名化するなど、情報管理に万全を期していきます。
オプトアウトについて
臨床研究のうち診療情報などの情報のみを用いて行う研究については、国が定めた倫理指針に基づき必ずしも対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得るとはかぎりませんが、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を通知又は公開し、さらに可能な限り拒否の機会を保障することが必要とされています。このような手法を「オプトアウト」といいます。
臨床データの提供について
当院では、脳神経外科での入院及びその他外科的治療を受けられた患者さまの臨床データを解析し、医療の質の評価・向上に役立てることを目的として、「日本脳神経外科学会データベース研究事業(Japan Neurosurgical Databace:JND)」「National Clinical Databace:NCD」に協力し、臨床データを提供しています。
本件についてご不明な点がございましたら、当院の代表番号(082-924-2211)へお電話またはご来院時に受付職員へお問い合わせください。
日本脳神経外科学会データベース事業 事務局
一般社団法人 日本脳神経外科学会
〒113-0033 東京都文京区本郷5-26-16 石川ビル4階
ホームページ:http://jns.umin.ac.jp/
National Clinical Databace(NCD)事務局
一般社団法人 National Clinical Databace
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー20階
ホームページ:https://www.ncd.or.jp/
当院で行っている臨床研究
当院で行っている臨床研究は以下の通りです。
研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。
| 研究課題名 | 研究期間 | 担当者 |
| anterior temporal approachによる脳動脈瘤クリッピング術の 有効性と安全性と、その実態の検討 | 2017年4月1日 ~ 2022年3月31日 |
脳神経外科 大庭 秀雄 |
| てんかんスクリーニングのための遠隔脳波データ判読の検証 | 2020年1月1日 ~ 2024年6月30日 |
脳神経外科 大庭 秀雄 |
| 脳卒中発症後に片麻痺を呈した人々の歩行パターン機能と歩行自立度との関連 | 2020年4月1日 ~ 2023年10月31日 |
リハビリ技術科 米原 希 |
| 脳卒中発症後に片麻痺を呈した人々の歩き方と歩行速度との関連 | 2020年4月1日 ~ 2025年2月28日 |
リハビリテーション部 米原 希 |
| 頸動脈内膜剥離術(CEA)後の画像評価に基づいた抜管プロトコルの検討 | 2026年5月21日 ~ 2028年5月20日 |
麻酔科 |
| 膝関節・股関節疾患における多角的画像評価(MRI・CT・X線・超音波・関節鏡)と臨床成績(PROMS・身体所見)の統合的解析に関する研究 | 臨床研究許可日から継続的 |
整形外科 |
| 日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)構築に関する研究について | 本研究の実施許可日 ~ 10年間(当院では、実施許可日より西暦2030年3月31日まで) |
整形外科 |
倫理的課題への対応について
当法人では、基本的人権、患者の権利、医療の倫理に基づき、患者さんの同意のもと最良の医療を平等に提供することを目的として、社会医療法人 清風会における臨床倫理の方針を定めています。臨床現場などで発生した倫理的課題については、関連法規を遵守するとともに、公表されている指針(ガイドライン)を尊重し、倫理委員会等で審議を行い、適切な対応を決定します。
1.意思決定が困難な患者さんへの対応について
可能な限り本人への説明を行いますが、意思決定が困難な場合や、意識障害などで意思決定ができない場合もあります。
①家族など適切な代理人がいる場合は、その代理人の推定意思を尊重し、患者さんにとっての最善の方針をとることを基本として合意を得ます。
②適切な代理人がいない場合は、担当医を含む複数の医療従事者の合議の上で、患者さんにとっての最善の方針をとることを基本として、臨床倫理の基本方針に則り判断します。その際の検討における参加者、検討内容、検討結果を診療録に記載します。
2.有益な治療拒否する患者さんへの対応について
①医師が、患者さんにとって有益な治療の必要性と、実施しない場合の負担と不利益について十分説明し、その上で患者さんが治療を受けないことを選択した場合、患者さんの自己決定権を尊重します。
②家族がいる場合は、患者さんに家族との相談を促し、その相談結果を尊重します。またその旨を、診療録に記載します。
3.心肺蘇生術を行わない指示(DNAR指示)について
心肺蘇生の有効性と予想される結果について患者さんや家族に十分に説明し、理解と合意を得ることを前提とします。その上で、以下の原則に則り判断します。
①患者さんが意思表示できる間に蘇生に対する希望を確認しそれを尊重します。
②患者さんの意思を確認できない場合で、家族が患者さんの意思を推定できる場合には、その推定意思を尊重し、患者さんにとっての最善の治療方針をとることを基本とします。
③家族が患者さんの意思を推定できない場合は、患者さんにとって何が最善であるかについて家族と十分に話し合い、患者さんにとって最善の治療方針をとることを基本とします。
④家族がいない場合および家族が判断を当法人に委ねる場合には、患者さんにとっての最善の治療方針をとることを基本とします。
4.輸血拒否への対応ついて
①予め治療過程のなかで輸血を行う可能性のある手術、処置、検査等が必要と考えられる患者さんについては、時間的余裕がある限り他院での治療を勧め、当法人では診療を行いません。
②救急医療など緊急時における信仰上の理由で輸血を拒否する患者さんに対しては、相対的無輸血の立場をとります。(相対的無輸血とは、患者さんの意志を尊重し可能な限り輸血をしないよう努力をするが、生命維持のために輸血が必要であると医師が判断した場合には、輸血をするという考えです。)
③患者さんおよび家族との話し合いや診療の状況の記録は、すべて診療録に記載します。
5.人生の最終段階における医療について
人生の最終段階とは、妥当な医療の継続にも関わらず死が間近に迫っている状況を指します。その判断は、担当医と担当医以外の複数の医師により、客観的な情報を基に行われます。医療については、厚生労働省の「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン(2018)」を参考にして行います。
6.検査・治療、指示不履行について
医療行為によって生ずる負担と利益の説明に努め、その上で望まない医療行為を患者さんが拒否できる権利を認めます。ただし、感染症法などに基づき、患者さんの医療行為の拒否は制限される場合があります。
7.虐待被害者への対応について
小児・高齢者・障害者への虐待が疑われた場合には、当院が定める「虐待対応フロー」に従って対応します。。
8.退院の拒否および退院勧告について
①一般的に医師が入院治療を必要としないという判断をし、診断に基づき患者さんに対して退院すべき旨の意思表示を行った時は、特段の理由が認められない限り診療契約は終了し,説明の上退院していただきます。
②患者さんの問題行動が病院の秩序に著しく支障を及ぼすと考えられる場合や、威力業務妨害や脅迫、暴行などの犯罪行為に関係すると思われる場合は、診療を拒否しうる正当な理由になると考えられ、院長が退院を勧告します。
9.臓器移植への対応について
当該病院の「臓器移植に関するマニュアル」に沿って対応します。
10.身体拘束が必要な患者さんへの対応について
身体拘束は原則行いません。治療や処置の必要上、やむを得ない場合の行動制限・身体拘束は、必要性を患者さん・ご家族に十分に説明し同意を得て行います。『身体的拘束適正化指針』に則り医療チームで評価し最小化に向けて検討します。
11.その他倫理的課題について
そのほかの倫理的過大については「臨床倫理の基本方針」に従い判断し、必要に応じて「倫理委員会」で審議をおこない、その決定に沿って対応します。

